慢性的な痛みへの対策として、患部を温めます(温熱療法)。
温熱療法には、血行をよくすることで新陳代謝を促し、炎症の元となる物質を排出する効果があります。
慢性的なひざ痛の対策にはこの温熱療法が欠かせないため、医療機関では、よく電気や遠赤外線、レーザーを患部に照射して温める治療を行います。
家庭では、電子レンジで蒸しタオルを作ったり、カイロや温熱湿布などをあてるとよいでしょう。
ただし、火傷には十分注意してください。
また、お風呂にゆっくりつかるのも効果的です。
外出時には、ひざにサポーターを装着するだけでも保温効果があります。
そればかりではなく、サポーターは不安定なひざ関節を補強する役割も果たします。
ですから、外出するときだけではなく、家事をするときなどひざを動かす際に装着するとよいでしょう。
また、「ひざが痛い」と言うと、とかく安静にすることをすすめられるものですが、それは逆効果です。
ひざを動かさずにいると、周辺の筋肉が衰え、正常に動かしづらくなるからです。
そうなると、ますますひざ痛がひどくなり、動かせたものも動かせなくなりかねません。
ですから、激しい痛みがないかぎりは、適度にひざを動かすことが必要なのです。
もちろん、ひざに負担となるほどの運動は禁物です。
体操や水中ウオーキングなど、無理のない運動を少しずつ始めるとよいでしょう。
もしも運動をすることで痛みが強くなったら、ただちに中止して医師の指示を仰いで下さい。